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第472話 狩人の落日

信は刃に持てる全てを込め、慶舎を斬り裂こうとする。しかし、慶舎の剣の一振りが信の力を上回り、馬ごと吹き飛ばされる。飛信隊の隊員は慶舎の華奢な体になぜ信を吹き飛ばせるほどの力があるのか疑問を持つが、信が趙三大天を狙っている慶舎の刃が軽いわけがないと理解していた。
河了貂は遠くから一騎討ちの様子を伺っていたが、慶舎は本当に大物であると認識し、今の趙軍の五本の指に入るほどであり、それをこの場で討ち取れるのであれば、趙国にとって大打撃であると同時に最大級の武功になると確信していた。

信と慶舎の刃が幾度も弾き合う。その様子を誰もが固唾を飲んで見守っていた。

羌瘣の兵と劉冬の兵は互いにほぼ壊滅状態であった。劉冬は力を振り絞り、羌瘣に対して、黒羊を抜かせるものか、侵略者共がと吐き捨てるが、羌瘣は侵略者ではなく、飛信隊だと返す。

信は渾身の一撃を振り抜くが、慶舎は剣で受け止め、逆に信の首筋を斬りつける。
そこに右側より趙の援軍の姿を視界に捉える。急がなければ飛信隊は逆に全滅の危機に瀕することになりかねない状況に陥ってしまったのだ。
再度信が渾身の一撃を慶舎に喰らわすと、今度は剣で受け切れず、肩筋に傷を負う。それをみた慶舎兵は割って入り、信に飛びつく。信はそれを振り払い、さらに慶舎の間を置かない一撃をギリギリで受けきる。
慶舎は間近で信の目を見て、信との記憶が蘇る。趙楚同盟以来、信を知っており、李牧とその成長を注視していたが、想定よりもはるかに大きく成長を遂げていたと感じていた。

信が再び振り下ろした渾身の一撃は慶舎の右肩から胸を斬り裂き、致命傷を与えたのだ。



ついに信がやりましたね!!趙三大天に最も近い男を倒したとあれば、将軍に昇格することは間違いないでしょう。
慶舎を失ったとなれば、紀彗があとを引き継ぐというのもさすがに無理があると思うので、このまま退却するでしょう。
離眼城が桓騎の魔の手に落ちないことを祈るばかり。
結局、桓騎の弱点って何だったんだろうか?
あと、砂鬼一家は今回出番なかったですね〜

第471話 執念の追撃戦

鉄壁なる陣形へ渾身の突進。信の背中が飛信隊の士気と気力を支える。田有達飛信隊は信の背中を見る度に説明できない力が湧いてきて、慶舎兵をなぎ倒していった。
劉冬はその様子を見て、羌瘣の隊を抑えるのを止め、慶舎を助けに行こうとする。しかし、羌瘣の一閃が劉冬に舞い降り、それを阻む。劉冬はその一閃により、脇腹に傷を負うが、羌瘣も傷口が開いてしまったのだ。そして、羌瘣は劉冬の足止めをすべく、一騎討ちの形に持ち込んだのだ。

信は矛を振り下ろすが、ついにその矛先は度重なる疲労により、折れてしまう。しかし、信は剣に持ち替え、突き進む。その気力は一切衰えていなかった。
それを見た慶舎は一度本陣を捨て、金毛のところにいく決断をする。部下からは信は標的であるため、逃してよいのかと問われるが、慶舎自ら降りて手を下してもよいが、無傷では済まないからだと答える。
そして、慶舎は本陣を離れようと動く。河了貂はそれを見て、今から慶舎を追いかけることは不可能であり、作戦が失敗に終わったと痛感した。

しかし、慶舎の元に那貴ら五人が突然現れ、慶舎の首を取ろうとする。しかし、慶舎兵の堅い守りを突破することができなかった。しかし、那貴は上出来だとし、慶舎に別に慶舎の落ち度ではなく、皆が騙されているだけだと話しかける。さらに周囲の想像以上に飛信隊と信は強いと続けた。
那貴が話し終わると同時に信は丘を登りきり、ついに慶舎の目の前に現れる。

劉冬兵は劉冬と一緒となり羌瘣を討とうとするが、その素早い動きについていけてなかった。さらに羌瘣の一振りが劉冬の左手を捉え、指が飛ぶ。しかし、羌瘣も傷が癒えていない状況であるため、大量の汗をかいていた。

慶舎本陣では田有は信に雑魚は引き受ける故、総大将は任せたと意気込む。そしてついに信と慶舎の刃が交わる。




ついに信と慶舎の一騎討ちですね。慶舎の実力は不明であり、信も満身創痍ではありますが、皆んなの想いを双肩に抱え、首を取ってくれるでしょう。
そしたら、ついに将軍になること間違いないですね!

第470話 俺の背中

鋭く華麗なる剣舞と共に羌瘣は飛信隊に帰還する。突撃の鈍る飛信隊に復活の息を吹き込む。
羌瘣は私の隊はいるかと叫ぶ。そうするとここにと返ってくる。羌瘣はそれを聞き、河了貂にここは引き受けるとして、敵将が態勢を整える前に突っ込めと言う。
そこに信が現れ、羌瘣に今まで何してたと問う。羌瘣は寝てたと答えるが、様子から信は羌瘣が怪我をしており、まだだいぶきつそうであることを認識する。しかし、羌瘣は大将首を逃す前に早く行けと急かす。信は今度は後ですぐに会うぞと言い、足止めを羌瘣に任せる。
そして、羌瘣は劉冬と向き合う。

飛麃は慶舎を射程圏内に捉える。我呂が突っ込むものの、慶舎の側近の兵に返り討ちを喰らう。慶舎はかつての六将級と言われる桓騎と三大天の最後の一席につこうとしている私の傑物の戦いであり、李牧が脅威に感じているのは飛信隊の成長後の力であり、今ではないとし、来るには五年早かったなと吐き捨てる。

しかし、信は早かねえバカヤローと叫び、信は慶舎兵をなぎ倒していく。信は単騎で慶舎兵に割って入っていく。そこに一人で何ができるという声が聞こえる。
信は一人ではないと言い、慶舎向かって叫ぶ。昔王騎というすごい人がいて、その人が先頭を走るとき、後ろの兵は鬼神と化し、いつもの十倍強くなった、そういう力が大将軍にはある、それを今から慶舎に見せてやると言う。
そして、今度は飛信隊に叫ぶ。野郎ども、へばってんじゃねえ、苦しいなら俺の背を見て戦え、俺だけの背だけ見て追いかけてこい!続け飛信隊!と檄を飛ばす。
それに呼応して、飛信隊は息を吹き返えす。



信が大将軍の片鱗を見せ始めましたね。
将の一言で隊の士気が最高潮に達するのは王騎や廉頗が得意とするところであり、大将軍への一歩を踏み出したと思います。
ぜひこのまま慶舎の首を取ってほしいですね。

第469話 一瞬の出来事

ゼノウ一家について行こうとした尾平達はその速さについていけず、丘の途中に残っていた。そこには黒桜軍の兵がおり、黒桜の全軍突撃の命に血が湧き上がっいて、尾平達もその兵に加わって戦うように命令した。黒桜はこの半日で丘を奪取するつもりであった。
紀彗、馬呈、劉冬は丘で奮戦していた。しかし、そこに周邦の壊滅の報が入る。紀彗軍は周邦、黒公、連苛の三点が鍵であり、その三点が奪われれば丘は黒桜の手に落ちてしまうのであった。黒桜はそれを見抜き、周邦に続き、黒公にも猛火を浴びせていた。紀彗は黒公を救うべく、馬呈と最前線に立つとし、劉冬は後方に本陣を敷き、全戦局を操作するよう指示する。馬呈と劉冬は紀彗の体を心配し、後方に退がるよう依頼するが、紀彗は全てを出し尽くさねば止められぬ、だが三人が力を合わせれば必ず勝てる、離眼の力を侵略者共に叩きつけるぞと前線に向かったのであった。

三十分前、飛信隊では信の慶舎を討ちに行くという言葉に騒ついていた。怪我人が多い中で、自陣に戻った慶舎を討つのは不可能と反対の声が多かったが、河了貂は起死回生の一手となるかもしれないと考えたのだ。慶舎という武将は独特の陣からおびき出してからしか討ち取れない型の武将であり、桓騎はそれを狙うもギリギリで逃げられてしまったため、慶舎としては二度と同じ手を食らわないだろうと思われた。そのため、慶舎を討つためには慶舎が陣を再生させる前の今しかなく、それができるのは敵の視界から消えている飛信隊だけであった。しかし、慶舎を守る本陣の兵はいるため、無謀であることは変わりなく、現在の飛信隊の戦力で切り崩せるかはやってみないとわからない状況であった。敵のど真ん中に単騎駆けをかけるような戦法であり、成否に関わらず、一瞬の出来事でなくてはならなく、まさに一撃必殺であった。

最初に飛信隊の動きに気付いたのは後方の見晴らしの良い高台に登った劉冬でおった。それはあまりの近さに慶舎本陣への伝令部隊と誤認したほどであった。
飛信隊は慶舎軍を切り裂いて突き進む。すでに信の目は慶舎本陣の旗を捉えていた。河了貂は士気は高いが、思った以上に敵に引っかかっていると感じていた。そこに左上より矢の雨を食らう。劉冬が反応し、飛信隊を止めに来たのであった。劉冬兵は河了貂に向かって突撃する。河了貂が趙兵に狙われ、刃が振り下ろされるその瞬間、羌瘣が趙兵を両断した。




まずは来週は休載です。せっかく羌瘣が戻ってきて、盛り上がるところなのに残念です。
飛信隊の一撃必殺は慶舎まで届くのか気になりますが、何とか成功し、将軍への道を拓いてほしいと思います。
しかし、慶舎が討ち取られたらこの戦いはもう終わってしまいますね。紀彗を将として立て直すにも前線にいては指揮がとれないですからね…

第468話 吉と凶

紀彗の機転で急襲の刃が鈍るゼノウ一家。紀彗はゼノウ一家に割り込んで入っていったが、苦戦を強いられていた。ゼノウ一家の包囲は想像以上に固く、紀彗は自ら率いる離眼兵でも混戦に持ち込むのがやっとであり、慶舎の脱出までは届かないと感じていた。
しかし、紀彗より少し離れていた慶舎は冷静に部下達にもうすぐ機が訪れると落ち着かせた。
草むらの中にいたゼノウ一家の兵士が矢で紀彗を狙い、標準を合わせる。まさに矢を放とうとする瞬間、馬呈がその兵士を一刀両断した。
馬呈と劉冬が紀彗を助けにきたのであった。
その間に慶舎は混戦を抜けだすことに成功した。そして、本陣に戻るべく、駆け出した。
ゼノウ一家はそれを見て、慶舎を追うとしたが、慶舎兵がそれを阻止しようとした。
そして、丘の紀彗軍が黒桜に押し込まれているところを紀彗、劉冬、馬呈が助けに戻ったのであった。

桓騎はその様子を遠くから見ていた。リン玉はキメにいった桓騎の攻めから慶舎が逃れたことに驚きを隠せないでいた。
慶舎は桓騎と自分の互いに紀彗の力を推し量れていなく、その見落としが、慶舎に吉と出て、桓騎に凶と出ただけであると思っており、これをきっかけに桓騎の恐ろしさを十分に理解し、さらに弱点も見抜いていた。
飛信隊は馬呈がいなくなったことにより、全滅を避けられていた。河了貂は黒桜軍を助けるために下から突き上げることを考えた。馬呈、劉冬がいなくなった今、飛信隊は敵の視界から消えているため、絶好の機会であったのだ。
しかし、信は河了貂の考えを否定する。
慶舎の言葉通り紀彗軍は慶舎、桓騎の予測を超えた力を発揮したが、桓騎軍にも同じように両者の予測にない動きをする存在がいた。それは飛信隊であった。信は敵の視界から消えている今、丘の乱戦を無視して、慶舎の首を取りに行こうとしたのである。



残念ながら慶舎の首は取れなかったですね〜
普通に考えると黒桜軍が紀彗軍を一気に押し込んで、丘の右半分を奪取し、そこ起点に丘全てを取るのかなと思いますが、そうはいかないのでしょうね
桓騎の弱点とは何でしょうかね〜

ところで、どうでもいいことですが、桓騎軍って、みんなワルの風貌ですが、戦とかで減った兵士の補充はどうしているんでしょうかね…あんな感じの人たちはそうそういないですからね
普通の人をわざわざあんな風貌にする必要はないでしょうし

第467話 狩られる側の風景

黒羊丘攻防戦四日目、慶舎は自ら隊を率いて飛信隊撃破に向かったが、逆に桓騎の罠に嵌り、ゼノウ一家に包囲され、壊滅寸前であった。
桓騎はその光景を遠くから眺めていた。桓騎は慶舎が主力を飛信隊分断に出したのも計算通りと豪語し、桓騎はしっかり目に焼き付けて死ね、それが狩られる奴の景色だと慶舎を見下し、笑っていた。
それはまさにゼノウが慶舎と対峙する直前であった。

離眼城では女子供達と老婆達が集まっていた。そこでは黒羊丘にある集落から趙軍が敗退しそうであるという情報が流れていた。その情報に子供達は恐れおののいていた。老婆は子供に紀彗は出陣前に強くあれと伝えたことを思い出させた。紀彗は悲劇の後、二十歳そこそこで城主となり、主だった大人達を失い、虫の息であった離眼をここまで復興させ、新しい父として今日この日まで戦っているのだ。紀彗様は誰よりも強い、紀彗様は必ず黒羊丘で敵を食い止めてくださると力強く言い聞かせる。

紀彗は崖を全力で駆け下り、ゼノウ一家に突撃をかけていた。紀彗は個々の武力はゼノウ一家が上であると瞬時に判断し、士気で大きく上回るために、頭であるゼノウに対して、突っ込む。
しかし、紀彗はゼノウの大岩に振り払われる。紀彗は矛で受け止めるものの、矛は折れ曲り、負傷する。それでも紀彗はひるむな離眼兵、これほどの暴力、こんな獣の如き奴らだからこそ、何があっても黒羊を抜かせるわけにはいかないのだと叫び、趙兵を鼓舞した。
紀彗は慶舎を今のうちに包囲網から脱出させ、趙軍の立て直しを図ろうとしていたのであった。

桓騎は紀彗の咆哮に眉をひそめる。それが趙軍敗北に待ったをかける目になりうると感じたからである。そして、その紀彗の秘める力に最初に気づいた黒桜が即座に動く。紀彗が不在となった丘の右半分を奪うべく、全軍突撃の号令を発したのである。これより麓を含めた丘の戦いは灼熱と化す。



紀彗がいいところで入ってきましたね。黒桜が動いたことによりさらに劣勢になる可能性があるが、確かに慶舎さえ残れば、立て直しは可能な気もします。
ただし、それでも桓騎を警戒するあまりあまり動けなくなるような気がしますが…
ところで飛信隊は大丈夫だろうか?

しかし、ゼノウ一家は漫画の主人公側のキャラではないですよね…完全に敵キャラの絵面ですね…そこがまた面白いですが
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第466話 李牧級の男

趙軍総大将慶舎の突撃により、飛信隊は壊滅の危機に瀕していた。信も我呂も慶舎軍の勢いを止めることはできなく、圧倒的な劣勢となっていた。そして、ついに飛信隊は分断されてしまう。
飛信隊後方では河了貂が指揮を執っていたが、劉冬の包囲布陣に対し、弱点を見出すことはできないでおり、一点突破で包囲の外に出ることで全滅を避けようと考えた。信も飛麃もいない後方では楚水しか頼れる人物はいなかったため、楚水の元に兵力を集めようとする。しかし、楚水の元に馬呈が現れ、大斧をまさに振り下ろそうとしていた。そこに楚水の部下が割って入り、身を盾にしたことで、楚水は一命を取りとめる。

丘の麓で飛信隊が絶体絶命の窮地に陥ったこの時丘の中腹でも異変が起きていた。突如現れたゼノウ一家が紀彗の布陣を暴走したのである。幾重にも守りを固めた紀彗軍が抜かれたには二つの理由があった。一つはゼノウ一家の圧倒的な武力であり、もう一つは紀彗の本陣を守るべく計算しつくされた布陣に対し、ゼノウ一家は本陣に目もくれず斜めに横切ったからである。困惑した兵達に同様に紀彗も言葉を失ったが、その動きの意図に気づいた時に戦慄を覚えた。ゼノウ一家の標的は丘の下に出てしまった慶舎であったのだ。
慶舎の兵達は突如現れたゼノウ一家を全力で止めようとするが、その勢いを止めることはできなかった。

丘の反対側の金毛本陣では慶舎が急襲された報告が入る。金毛はそれを聞き、慶舎は嵌められたのだと感じていた。以前金毛は李牧から忠告を受けていた。李牧は実戦で慶舎を討つのは李牧自身でも至難のワザであると言っていた。それは慶舎は常に自分の張り巡らせた網の中で相手の失敗を待つからであり、慶舎を討つには網の外に何とか慶舎を出す必要があるためであった。それゆえ、逆に慶舎が網の外に出た時はいくら慶舎と言えども討たれる恐れがあったのだ。金毛は李牧の言葉から慶舎は今、網の外にいると感じていた。三日目の戦局、丘の陣取りの好機に桓騎が動かなかったのは悪ふざけではなく、慶舎を討つ仕掛けだと気付いた。金毛は元野盗如きが李牧級の戦術眼を持つことに悔しさを感じたが、まだ間に合うと後軍を丘の反対側に回し、慶舎を助けに行こうとする。しかし、それを防ぐべく、摩論が全軍で金毛軍を攻め立てたのであった。

そして、ついに慶舎の目の前までゼノウが現れる。




やっと桓騎の意図が読めましたね。飛信隊が絶好の機会を作ったのにも関わらず、動かなかったのは慶舎を誘き寄せる手段であっんですね。さすが六将級と王騎に言わせた男。
しかし、ゼノウを前にした慶舎に焦りの表情が一切なかったことが気になりますが、この危機を脱する手は如何に。
あと紀彗がどう動くのか…

あと桓騎が送るといった援軍はゼノウだったのか〜約束をちゃんと守りましたね笑

第465話 掌上の戦場

秦軍最大の好機演出から一転、飛信隊は消滅の危機へ堕つ。慶舎は飛信隊を殲滅させるべく、突撃をかける。慶舎は飛信隊の中央を切り裂いていく。河了貂は飛信隊を分断し、後方の楚水、渕さん達のところまで貫き、崩壊させる意図を察知する。河了貂は信に対して、何としてでも止めろと指示を出す。信はわかってると返し、岳雷と我呂と共に止めに入るが、長くは持たない可能性があった。
信の前に怒りに満ちた慶舎が現れる。慶舎は李牧が桓騎と並べて名指しであげた標的であるため、確実に首を狩り取れと命令を出す。それは李牧がついに信を脅威と認識した証拠であった。
河了貂は後方へ下り、退却の指揮をとるとした。
劉冬は慶舎の動きをみて、飛信隊を屠る気であると理解し、飛信隊の包囲にかかる。

紀彗は自陣からその様子を見て、飛信隊が一溜まりもなく、殲滅されるだろうと推測した。しかし、それでも紀彗の心はざわつき始めていた。
実はこの時、慶舎の出陣に胸騒ぎを覚えたものが紀彗の他にもう一人いた。それは長年側近を務める金毛であった。桓騎が動いた気配はなかったのにもかかわらず慶舎が動いたのは明らかに焦れであり、最大の好機ですら、動かず気配を消し続けた桓騎に苛立っていたのだろうと感じていた。そして、金毛はこの慶舎の出陣を見て桓騎が笑っているとしたら、恐ろしいことだと感じていた。

そして、その想定は当たっていたのだ。
桓騎はリン玉と共に並んでいた。リン玉は捕まえた敵兵が吐くには慶舎は沈黙の狩人であり、待ちの達人で敵は張り巡らされた罠に気付かず先に動いて絡めとられる、結局いつも慶舎の手の平の上で踊らされて敗れるということを話す。しかし、桓騎はそういう奴に限って最後は桓騎の手の平の上で踊らされて殺されると笑いながら、答える。さらに沈黙の狩人だと、あっさり血相を変えて動きやがってザコがと続けた。

黒桜の陣にゼノウが現れ、通過しようとする。




完全に桓騎のペースとなってきたみたいですね。しかし、それは飛信隊という大きな囮の上で成り立っているように思えるので、殲滅されないかちょっと心配ですね〜ま、大丈夫だとは思いますが

キングダムはビジネス書が発行されたり、期間限定ではありますが、キングダム酒家が出来たりと色々なイベントが出来てきて、社会的な認知度も相当上がったなと感じました。常設のキングダムバーができればいいなと思います。
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第464話 焦れの限界

四日目の早朝、桓騎からの伝令が信の元に訪れていた。伝令は飛信隊にその場に踏みとどまるようにと桓騎の指示を伝えた。信は飛信隊が作った好機を逃され、さらに馬呈軍に背後を取られ窮地に陥ってたため、感情を露わにしながら反論した。しかし、河了貂は飛信隊がこの地に留まっていれば依然桓騎軍は有利な局面であるため、そのつもりだと答えるが、それを黙って見ているほど相手は甘くないと言い切る。そこで、伝者は援軍を送ると桓騎からの言葉を伝える。貂は信用していいのかと問うが伝言にさあなとはぐらかされた。貂は飛信隊はギリギリまで粘るがそれでも昼までが限界であり、援軍を送るのであればそれまでにと伝えるよう依頼する。

そして、運命の黒羊丘攻防戦、四日目が開戦した。河了貂は昨日のうちに有利な地形は全て押さえていたため、主力はいつでも出られるように前線に置き、後方は楚水、渕さんに任せていた。
しかし、桓騎は相変わらず動かなかった。そのため再び戦場に戸惑いの空気が流れていた。飛信隊の後方は馬呈の攻撃に苦戦していたため、徐々に主力を後方に回していった。ここまで飛信隊のところ以外は前日と全く同じ膠着そのものであった。
だが、慶舎は怒りで目を血走っていた。慶舎は意地でも動きを捕捉させない桓騎に屈辱を感じていた。
慶舎の怒りは限界に達したため、動かなければ右翼の飛信隊を斬り落とすと飛信隊に対し、自ら先頭に立ち総攻撃をかけた。
その動きをみた桓騎は口元に笑みを浮かべた。



怒りで元々待ちのタイプである慶舎が我慢できなくなり、動き出させたというのは桓騎の作戦勝ちと思いますが、ここからどうやって、慶舎、紀彗を崩していくのか気になりますね
しかし、慶舎という人物の心理を桓騎はよくわかってますね…紀彗が総大将であったら、そのまま動かなかったでしょうから。ま、それなら桓騎は三日目に動いて趙軍側に大打撃を与えてたでしょうけど…

第463話 離眼の悲劇

老婆は羌瘣に離眼の悲劇を語り出した。それはまだ離眼一帯が治っていない頃の離眼城主が先代の紀昌の頃の出来事であった。
その頃はその一帯は離眼と暗何という城が地域の覇権をかけて争っていた。王都邯鄲はこれをよくある地方の小競り合いと思っていたが、実際は激しい戦争であった。力で圧政をひく暗何の唐寒とは対極に善政で民に慕われ、結束の固い離眼の紀昌。兵数で言えば暗何が倍以上であるが、戦上手の紀昌と猛者揃いの側近、練兵された兵団は暗何と互角に渡り合い、若き紀彗、劉冬、馬呈の台頭で戦局は離眼に傾きだしたのであった。紀昌はその戦いぶりを見て、親としての嬉しさを感じていた。紀昌は劉冬、馬呈の育ての親でもあったのだ。
日々勢いを増す離眼に対して暗何は決戦に出る。それは旦虎の戦いと呼ばれるものであり、離眼も全軍で挑むものの、財を叩いて周辺の兵を借り集めた暗何は五倍はいたのであった。凄まじい戦いで、奮戦した劉冬、馬呈も深手を負ったが、最後は五倍の敵をかいくぐった紀彗が自ら唐寒を討ち取り、離眼が見事に勝利したのであった。これで一帯は紀昌の善政が広がると喜んだが、長年の因縁はこれで終わりではなかった。
旦虎の戦いの後、唐寒の残軍を紀彗軍が負っている間に留守中の離眼城が落とされてしまったのである。襲ったのは唐寒の子、唐釣であった。臆病者で旦虎の戦いに出陣せずに暗何城に残っていた唐釣が城のわずかな衛兵を引き連れて急襲したのであった。離眼の城内には劉冬、馬呈もいたものの、ほとんどは旦虎から帰還した重傷兵のみであったため、離眼は落ちてしまい、城内にいた女、子供、老人全員が人質になったのであった。そして、唐釣はそれらの命と引き換えに紀昌と将校、兵の投降を迫ったのであった。紀彗は唐釣の卑劣な手に屈しないよう紀昌に迫るが、紀昌は自分は武将の前に離眼の城主であり、側近達は離眼の大人達だと言い、親が子供のために命をかけるのは当然であると紀彗の懇請を退けた。そして、その責を紀彗に受け継がせたのである。
そうして人質交換が行われた。人質交換の際、紀昌は劉冬と馬呈に会う。劉冬と馬呈は涙を流し、土下座し、離眼を守れなかったことを詫びた。しかし、紀昌は二人が生きていたことを天に感謝し、門出の意味も込めて、偶像を返した。

邯鄲からは善満という武将が派遣されてきており、この儀を見届けていた。そこには李牧もいたのであった。
紀昌達は縛り上げられる。そして、火が放たれた。紀昌は離眼の民に向かって叫ぶ。紀彗がこれより離眼の城主だ、若き父だ、皆で支えよと命令し、紀彗には離眼の子らを守り抜け、頼んだぞ倅よと最期の言葉を口にした。紀彗は怒りの余りに目から血を流していたが、紀昌の言葉をしっかり受け止め、必ずと返した。
それが紀彗の名が外に広まっていない理由であった。しかし、紀彗は火刑で主だった大人達を失ったものの、五年で離眼の力を復活させ、次の三年で暗何も屈服させ、一帯の盟主となった。
羌瘣はそれで人形は何だと問うと離眼の古くからある風習の守り子というものであり、子供達が戦場に出る父に贈るお守りみたいなものであった。
老婆は紀彗軍はさらに強く、黒羊の先に行かせないという士気も高いため、羌瘣に再度軍に戻るのを止めるが、羌瘣は強敵ならなおさら仲間の元に戻らなければと意志を固くもっていた。

黒羊三日目の夜は不気味なほど静かにふけた。そして、黒羊最大の激戦日となる四日目の朝焼けは血のように赤かった。その主戦場となるのは紀彗軍の陣地である。




この離眼の悲劇を聞くと桓騎という相手は最悪の巡り合わせに思えますね。政の夢実現のためにも勝たなければならない戦いではありますが、離眼の民には手を出さないでほしいですね。
そこは羌瘣から離眼の悲劇を聞いた信が止めてくれると思いますが…

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